注文住宅を建てるなら知っておきたい依頼先と設計の流れ
公開:2024.09.20 更新:2024.09.20
注文住宅を建てる際には、依頼先の選択や設計の流れを事前にしっかりと理解しておくことが大切です。理想の家づくりを成功させるためには、ハウスメーカー、工務店、設計事務所といった依頼先の特徴を把握し、最適な選択をすることが重要です。
また、設計段階では、打ち合わせや敷地確認、基本設計から実施設計まで、各ステップをしっかり踏んでいくことで、スムーズな施工と快適な住まいの実現につながります。
目次
注文住宅の依頼先は大きく3つ
注文住宅を建てる際、依頼先の選択は非常に重要なポイントです。理想の家を実現するためには、依頼先の特徴や強みをしっかりと理解し、自分たちの希望に合った業者を選ぶことが成功の鍵となります。
◇ハウスメーカー
ハウスメーカーは、大手企業が運営しており、大量生産によるコスト削減や高い信頼性が特徴です。全国展開している企業が多く、全国各地の展示場やモデルハウスで見学も可能です。
また、工場生産による品質の均一化も期待できるため、工期が短く安定した住宅が手に入る点が魅力です。しかし、規格に合わないデザインや仕様を追加すると、費用が跳ね上がることがあるため、注意が必要です。
広告宣伝費や展示場維持費用が住宅価格に反映されるため、他の選択肢と比べて高めになる傾向がありますが、保証面では充実している点が魅力です。
◇工務店
工務店は、地域密着型で個人経営から中小規模の企業までさまざまな形態があります。地元の気候や土地の特性を理解しており、注文住宅においては、施主の要望に柔軟に対応できることが特徴です。
特に、個別の敷地条件に合わせた設計が得意で、都市部の狭小地や変形地でも理想の住宅を実現することができます。また、大手ハウスメーカーに比べると、広告宣伝費がかからない分、同じ仕様でも費用を抑えることが可能です。
一方で、工務店は施工を得意とするため、設計面での提案力が不足する場合があります。また、規模が小さい工務店だと経営の安定性が懸念される場合もあります。そのため、事前の情報収集が重要です。信頼できる工務店を選ぶ際には、過去の施工例や評判をチェックし、自分たちの要望を細かく伝えることが大切です。
◇設計事務所
設計事務所は、建築士が施主の希望を取り入れた独自のプランを提案することが得意です。
ハウスメーカーや工務店と異なり、設計に特化しているため、オリジナルなデザインやこだわりの空間づくりを実現できます。
狭小地や変形地、または独特なデザインを求める方にとっては、設計事務所の柔軟な提案力が大きな魅力です。また、施工は工務店に依頼するため、設計と施工のバランスが取れた注文住宅が建てられる点もメリットです。
ただし、設計事務所に依頼する場合、設計料や監理料が別途かかるため、コストが高くなる傾向があります。また、設計事務所は一から設計を行うため、工期が長くなることもあります。
注文住宅の設計の流れ

画像出典:フォトAC
注文住宅を建てる際には、設計のプロセスが非常に重要です。ここでは、注文住宅の設計がどのように進んでいくのか、その一般的な流れを見ていきましょう。
◇打ち合わせ
注文住宅を設計する際、最初のステップは打ち合わせです。希望やライフスタイルをヒアリングし、それを基に理想の家のコンセプトを共有します。この段階では、住宅のデザインや間取りの大まかな方向性を固めることが重要です。
住宅会社や設計士と複数回の打ち合わせを行い、全体のイメージを具体化していきます。また、地域ごとの建築規制や気候に合わせたアドバイスも受けることが可能です。
◇敷地の確認
次に行われるのが敷地確認です。ここでは、実際の土地の形状や周辺環境、法規制などを確認します。地盤の状態や、敷地内での建築制限があるかを調査することも含まれます。特に大阪のような都市部では、隣接する建物や道路の位置が設計に大きく影響することがあります。
敷地の形状や方位、周辺の建物の高さなどを確認し、最適な建物の配置やデザインを決定します。
◇基本設計
基本設計では、打ち合わせで固めたコンセプトをもとに、建物の大まかな形や間取りが具体的に図面に落とし込まれます。外観や部屋の配置、廊下の位置など、生活動線を考慮した設計が行われます。この段階で、設計プランが具体化し、建物のボリュームや機能性を確認します。
◇実施設計
実施設計では、基本設計で決定した内容をより詳細に図面化し、具体的な施工内容を定めます。壁の厚さや配管の配置、電気配線のルート、使用する素材や設備の選定などが行われます。
実施設計が完了することで、施工業者が図面を基に工事を進められるようになります。また、この段階で予算の最終調整も行われます。
◇確認申請
実施設計が完了した後は、確認申請を行います。建物の設計が法令に適合しているかを確認するため、各自治体や関係機関に提出する手続きです。特に大阪のような都市部では、建築基準法や用途地域、景観条例などの制約があり、これらを遵守するために細かい確認が必要です。
◇施工開始
確認申請が通れば、いよいよ施工が開始されます。設計図に基づいて基礎工事から順次進行します。工事期間中、設計士や監理者が現場を定期的に確認し、設計通りに工事が進んでいるかをチェックします。
この「工事監理」は、家の品質を保つために非常に重要な役割を果たします。工事中に発生する細かい変更や調整についても、随時対応していきます。
基本設計と実施設計で決めるべきこと
注文住宅の設計には、基本設計と実施設計という大きなステップがあります。これらのステップで決めることは、家の完成度に大きく影響するため、それぞれの段階で何を考え、どのように進めていくかが非常に重要です。
◇基本設計で決めること
基本設計では、建物の大枠を決定する重要な段階です。まず、建物の外観やボリュームを確定し、配置図や平面図をもとに具体的なイメージを形成します。外壁や屋根の素材、窓の配置などを含めて、全体のデザインを検討します。
また、間取りもこの段階で決める必要があり、生活動線を考慮して部屋の配置やサイズを調整します。これにより、日常生活の利便性を高める間取りが完成します。さらに、基本設計では住宅のコンセプトも明確にします。
コンセプトは住宅のキャッチフレーズとも言えるもので、「開放的なリビングを持つ家」や「プライバシーを重視した家」など、設計の方向性を決める指針となります。これにより、方向性がブレることなくスムーズに進行します。
地域特性に合わせた設計もここで検討され、日照や風通し、景観との調和を考慮して最適なプランを確定します。
◇実施設計で決めること
実施設計は、基本設計で決定した内容をさらに詳細に落とし込み、施工に必要な図面や仕様を確定する段階です。ここでは、使用する建材や内装の仕上げ材を具体的に選定します。たとえば、フローリングの材質や壁紙の色、キッチンや浴室の設備など、細かい部分まで決定していきます。
サンプルを確認しながら進めるため、時間がかかる場合がありますが、満足のいく家づくりのために重要な工程です。また、設備のグレードやオプションを選定することも実施設計での大きな作業です。
住宅設備は使い勝手に直結するため、ショールームで実物を確認することが推奨されます。自分の生活スタイルに合った設備を選び、予算とのバランスを考えながら最終決定します。
実施設計では、建物全体の耐震性や断熱性も確認し、安全かつ快適な住まいを実現するための具体的なプランが完成します。
注文住宅は暮らしやすさも重要!設計で重要なこと
注文住宅を建てる際には、デザインや外観だけでなく、日々の暮らしやすさも非常に重要なポイントです。住み始めてからの快適さや使い勝手を考慮した設計が、長く安心して暮らせる家づくりの鍵となります。
◇土地の特徴を把握する
土地の形状や大きさはもちろん、地盤の強さ、周囲の環境なども考慮に入れる必要があります。特に大阪など都市部では、敷地が限られることが多いため、限られたスペースをどのように活用するかが大きな課題となります。
日当たりや風の通り道を考慮しながら、家の配置を決めていくことが、快適な住まいづくりの基盤となります。また、土地の高低差や周辺環境も設計に影響を与えます。例えば、斜面地であれば、擁壁を設けたり排水対策を施す必要があるかもしれません。
さらには、隣接する建物との距離や窓の配置も、プライバシーを確保しつつ、視線が気にならないように工夫が求められます。土地を最大限に活用するためには、これらの要素を事前にしっかりと確認し、適切な設計を進めることが大切です。
◇暮らしをイメージする
土地の特徴を把握した後は、そこでどのような生活を送りたいかを具体的にイメージすることが重要です。注文住宅は「暮らしやすさ」を最優先に考えるべきで、生活動線を中心に設計を進めることが必要です。
例えば、キッチンからダイニング、リビングまでの動線をスムーズにし、日々の家事が効率よくこなせるように設計すると、家事の負担が軽減され、生活が豊かになります。
さらに、家族全員が快適に過ごせるスペースの確保も大切です。例えば、広々としたリビングで家族が一緒にくつろげる空間や、子どもが成長しても対応できるフレキシブルな間取りを考えることがポイントです。
また、収納スペースを豊富に取り入れ、生活用品が常に整理整頓されるよう工夫することで、家全体がすっきりとした快適な空間になります。
注文住宅を建てる際、依頼先にはハウスメーカー、工務店、設計事務所の3つの選択肢があります。
基本設計では、家全体の外観や間取り、生活動線を含む大まかなプランを決定し、実施設計では壁の厚さや配管の配置、設備の選定など詳細な内容を確定させます。実施設計が終わると、確認申請を行い、法令に適合していることを確認した上で施工が開始されます。
また、設計では土地の形状や気候、風通しを考慮し、快適な住環境を実現することが重要です。暮らしやすさを追求した設計により、長く安心して暮らせる理想の住まいが完成します。
